刑法とB-CAS

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刑法のB-CAS関連部分は以下の通りです。

(電磁的記録不正作出及び供用)
第百六十一条の二  人の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を不正に作った者は、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
3  不正に作られた権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を、第一項の目的で、人の事務処理の用に供した者は、その電磁的記録を不正に作った者と同一の刑に処する。
4  前項の罪の未遂は、罰する。

以下の行為は、この法律に違反すると考えられます。

  • 有料放送の不正無料視聴ができるように、B-CASカードを書き換えるプログラムを作成すること。
  • 有料放送の不正無料視聴ができるように、B-CASカードを書き換えること。
  • 不正に書き換えられたB-CASカードで、有料放送を不正に視聴・録画すること。
  • 有料放送の不正無料視聴ができるように、B-CASカード無しで有料放送を視聴・録画できるようプログラムや秘密鍵(Kw)を設定すること。
  • B-CASカードなしで有料放送を視聴・録画できるプログラムや秘密鍵を用いて、有料放送を不正に視聴・録画すること。

 

以下の行為が、この法律に違反するかどうかは判断が分かれると思われます。

  • B-CASカード無しで無料放送を視聴・録画できるようプログラムや秘密鍵(Kw)を設定すること。
  • B-CASカードなしで無料放送を視聴・録画できるプログラムや秘密鍵を用いて、無料放送を視聴・録画すること。

これは、条文中の「人の事務処理」について、有料放送を不正に視聴した場合は「視聴料の徴収事務を誤らせた」と言えるものの、無料放送にはそもそも「視聴料の徴収事務」が存在しないためです。また、有料放送の場合は暗号鍵(ワーク鍵)が「権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録」に当たると考えられるものの、公共性の高いテレビ放送を視聴するために必須となっている無料放送の暗号鍵が、「権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録」に当たるかどうかについては判断が分かれると考えられる、という理由もあります。

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